悲しみが呼応する様をしづかにずつと眺めていただけです。
悲しみが呼応する様を静かにじつと眺めていた。
つまりひとはこれを恋と呼ぶのだけれども、あたしはそれがどうしても信じられない。
悲しみが呼応する様を静かにじつと眺めていた。
確かにこれは悲しみだ、あたしはずつとそれを知っていたのに。
悲しみが呼応する様を静かにじつと眺めていた。
けれどもあなたはしづかにわらう、静謐なその輪郭に落とし込んだ何かを。
悲しみが呼応する様を静かにじつと眺めていた。
だからたぶんあたしはわかっているのだろう、あなたとあたしがけして交われないことを。